2003年8月25日(月) 大江戸打ち水大作戦決行! 

● 2003年の参加人数は!?
東京都内23区約34万人*の皆サマに参加いただきました!

100万人の参加を呼びかけ、準備を進めてきた「大江戸打ち水大作戦」が残暑厳しい2003年8月25日(水)、正午より実施され、約34万人*が参加しました。
*東京23区内、無作為の電話による聞き取り調査結果などによる事務局推定

今回の作戦は、打ち水によって涼をとっていた江戸の生活習慣に思いを馳せ、日本人の普通の生活のパターンとして定着することを願って行われたものです。更に、環境に対する配慮から、利用する水は雨水、お風呂の水、下水処理水、工業用水など水道水以外の水にしようと呼びかけることで、単に昔ながらの習慣を再現するだけでなく、現代に適用する形で復活させようという試みでした。

2003年は冷夏でしたが、都会のヒートアイランド現象は、都市部での電力不足に対する懸念へと相まって、来年以降も大きな問題となることが予想されます。大江戸打ち水大作戦本部は、恒久的な組織として活動していくことも視野に入れながら、来年からは更に規模を拡大し、「打ち水週間」を設け、「打ち水大作戦」を全国展開していきたいと考えています。第3回世界水フォーラムの閣僚宣言にも述べられているように、これからの時代、家庭や近所からの発想が問題解決の鍵となります。このため、町内会、学校などの単位での作戦実施も呼びかけ、最終的には東京と同じようにコンクリートに囲まれたアジアの都市などにおいても、同じような習慣を広げていきたいと考えています。

2004年の夏、「打ち水」の"わ"を日本に世界に広げていきましょう!
2003年の気温測定結果です。

みんなの手でホントに気温が下がりました!

●本部計測ポイントでの結果 1.0℃
都内4箇所に設けられたイベント会場では約1.0℃の温度低減(平均)が見られたほか、観測重点地区であった墨田区東向島では、0.5〜1℃程度の温度低減が見られました。


<計測日時、時間>
2003年8月25日(月)11:00〜14:00までの2時間、10分毎に気温を計測しました。
※内、打ち水をした時間は12:00〜13:00。(但し、水がなくなり次第、終了)

<場所>
イベント会場の4か所で計測しました。
大江戸温泉物語(江東区)/大鵬部屋(江東区)/金春通り(中央区)/都庁前都民広場(新宿区)


<イベント会場における打ち水の量>
各々の会場で多くの方に参加いただきました。そして多くの二次利用水をまいてもらいました。

イベント会場 参加人数 打ち水の量 打ち水に使った水
大江戸温泉物語 150人 500リットル 温泉の残り湯
大鵬部屋 40人 60リットル

雨水

金春通り 200人 350リットル 銭湯の残り湯
都庁前都民広場 180人 600リットル 雨水、下水再生水
合計 570人 1,510リットル  

<気温の変化(イベント会場4か所おける平均気温)>


時間

11:00 11:10 11:20 11:30 11:40 11:50 12:00 12:10 12:20 12:30 12:40 12:50 13:00 13:10 13:20 13:30
気温℃ 34.1 34.2 34.6 34.0 34.9 34.9 34.7 33.9 34.3 34.1 34.0 34.7 34.4 34.4 34.9 34.7

<計測結果>
・12時までは気温が上昇、打ち水前は4地点平均で、34.9℃をでしたが...
・打ち水開始直後12:10の計測時には、ナント33.9℃!打ち水により、ホントに約1℃の温度低減効果が見られました。
・13時の終了直前には、打ち水が足りなくなってしまった地区があり、気温の上昇が見られました。
・打ち水開始前、打ち水中、打ち水終了後の各1時間の平均気温を比べると...
  打ち水前 34.5℃→打ち水中 34.2℃(0.3℃ down) →打ち水後 34.6℃(0.4℃ up)

ということは...
みんなの手でホントに気温が下がった!やったね!

打ち水の赤外線サーモグラフィの画像です。
江戸ノ知恵、下町のチカラ、ハイテクで測レ。

測定日、2003年8月25日(月)。灼熱の東京の気温をみんなの手で2℃さげる...この壮大な前代未聞の実験を検証するために、雨水利用の最先端である墨田区の東向島一丁目、三丁目において打ち水による気温測定、効果の検証しました。
第一寺島小学校梅原校長先生のもとに、学校通う子供達、地元の商店街、住民の方々、隣の墨田川高校の生物部等有志、そして中央大学理工学部土木工学科の山田教授をはじめとする中央大学、関東学院大学の研究スタッフ、並びに国の研究機関が集結!
当日は第一寺島小学校の一階に打ち水作戦調査本部を設営。正午より第一寺島小学校や墨田川高校の校庭で小学生、高校生の皆サンによる「打ち水」や「気温の測定」や行ないました。第一寺島小学校では梅原校長先生特製の温度計も披露!もちろん、同じ時間、地元の人たちが地蔵坂商店街の数カ所に設置された「天水尊」の雨水などを使い、打ち水を実施!その地区を囲むように散水車も出動予定。また、上空からはヘリコプターによる熱画像を撮影。さて結果は?

●第一寺島小学校の結果
打ち水前 打ち水後  
    グラウンドに打ち水された状況が左側の写真から分かります。
赤外線サーモグラフィの画像ではグラウンドの温度が1〜2℃程度下がっています。
   

●墨田川高校の結果
打ち水前 打ち水後  
    グラウンドに打ち水された状況が左側の写真から分かります。
赤外線サーモグラフィの画像ではグラウンドの温度が1℃程度下がっています。
   

●地蔵坂通り商店街の結果
打ち水前 打ち水後  
    通り沿いに打ち水されましたが、西側の建物の陰のために写真ではわかりにくくなっています。
赤外線サーモグラフィの画像では温度が5℃程度下がっているのがわかりますが、これには日影の影響も含んでいます。
   

●国道6号線の結果
打ち水前 打ち水後  
    道路の色が濃いために写真からは打ち水(散水車による道路散水)の状況がわかりにくくなっています。
赤外線サーモグラフィの画像では道路の温度が2℃程度下がっています。
   

国土交通省関東地方整備局 荒川下流河川事務所からの資料をもとに作成しています。


その他、2003年の詳しくは 「大江戸打ち水大作戦」のホームページ
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